【会議報告】2019.11.27 府市議団 合同会議

お知らせ レポート

常日頃から自民府議団と市議団とで意見交換や政策についての調整をしておりますが、来年度予算審議などに向けて大きな府市マターが目白押しでもあり、合同の議員団総会ということで会合の場を持ちました。

二重行政の解消という視点で府と市の施設が既に統合されている事案についても、その後をしっかり検証して、どのような効果があるのか、現状の課題は何かについてもチェックしていく必要があります。
具体的には…
・大阪健康安全基盤研究所
・大阪府市共同住吉母子医療センター
共に、施設統合が実現したという現状になっていますが、効果はどうでしょうか?シナジー効果と言われる相乗効果が期待され、新たな予算を府市で投入しておりますが投入された予算以上の統合効果というものが顕著に表れている現状はありません。また、費用負担の問題や財産管理の課題がより浮き彫りになってきているのです。

統合や一元化が標榜されつつ最終形にたどり着いていない事案については、上記の反省を活かして、何のための、どのような将来像を見定めての府市連携であるかを明確にしていく必要があります。
具体には…
・大学統合
・港湾管理の一元化
・市立高校の府への移管
1000億円のニューマネーを投入しての新大学新キャンパス構想は、実現が可能なのでしょうか。森ノ宮地区のまちづくりにもインパクトのある将来に期待を寄せていきたいものの、既存の市大杉本キャンパスや府大中百舌鳥キャンパスの縮小が考えられ、統合のメリットをどこに見出すのか?デメリットはどこにあるかも詳らかに府民に示していく必要があります。
港格が異なる大阪湾と大阪府が管理する諸港との管理を一元化は、どのような港湾事業の強みになるのでしょうか。国際競争力を高めていくという観点からは、府市という枠組みの中での議論より、阪神港としての位置づけの強化を図るような国家戦略が必要となるのです。
市立高校の府への移管も、政策的な判断と感情論的視点を加味する必要があります。実は、大阪市以外の府内市町村でも市立高校を持っている自治体もあり、それらも含めて府に移管するような全体像を描かずして大阪市の府立高校だけを移管するというのであれば、大阪都構想(大阪市の廃止)に対する前捌きでしかないということになってしまします。
資産の管理の問題についても、大阪市も大阪府の中にあるのだから府も市もないという乱暴な考え方ではなく、どのように積み上げされてきた資産(負債も含む)なのかという蘇生を法令に基づきチェックしながら府市連携を進める必要があるのです。

一つ一つが大阪のまちの変化をもたらし、市民生活にも影響を与え、大阪の今後についても大きく関わることから引き続き府市間での連携を強化しながら、各議会での議論へとつなげて参ります。

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